6/03/2009

ぶらっと-à cavaillon en Luberon-

晴天。
完全に肌を焼きつくしてしまうような日射しの中、
PAUから逃げるように東へ走る。


旅好きの友人と、週末のぶらり旅に出る。
今週もまた3連休。休みばかりのフランスである。
落ち着かない旅人は、明日の行き先も当然決まっていない。
アヴィニョンに着いた夜、ベッドの中でなんとなく決まる。

気になっていたエクサンプロヴァンスへは、
いつでも電車で行けそうだ。
ということで何故か、
聞いたこともなかった「リュベロン地方」を巡ることにする。
よくおしゃれ本で特集をしている、
「シャンブルドット(chambres d'hotes)に泊まる!」
というあれが多いところだ。
あれかぁ。
某誌で見た時、
やたら日常離れした印象があった。
すっごく遠い世界のことのように感じていた。
もうフランスに来て十分日常離れているケド。
どうなのかなぁ。
迷う。
しかしとにかく暑いし、エクサンプロヴァンスにだって海はないし、
折角車もあるし、
もうどこでもいい。
よし、リュベロンへ行こう。
音もいい。
聞こえは重要だ。



アヴィニョンをひと通り巡った後、まずは
リュベロン地方の西の入り口「カヴァイヨン」
という町を目指すことにする。
そこまで行ってイマイチだったら、南へ下ろうではないか。

ちなみに、カヴァイヨンはメロンの産地と書かれている。
ひとつ1ユーロで買えるそうだ。
メロンですか。
大きい包丁ないし買わないかな。
あまり魅力を感じないが、とりあえず向かう。




フランスの高速は、130km/hがリミット。
スローライフ好きな私にはたまげた事実。
友人はとばす、とばす。
恐いもの知らずな相棒が出来てひと安心だ。
(私の運転は超危険なので、おとなしく助手席でナビをする。)
上のウィンドウを開けると、
風の音で耳の鼓膜が破れそうになる。
ひとつだけ幸運にも借りられたオートマの「smart」。
超が着くほど可愛い車だ♡

しかし中が暑い。モンヤッ。
冷房が扇風機のような温風をはこび続ける。
何故君はそうなのか?

chocolatが2枚ともとろけて食べられない。
窓も開けられず、半ばのぼせながらカヴァイヨンを目指す




centre villeに着くと、ローマ時代の凱旋門が残っている。
私が南仏を好きな理由のひとつに、
ローマ帝国時代の名残りが
あちこちに垣間見えるところにある。
イタリアに行けばいいのだけど。



そのすぐ後ろには
平たいオレンジ瓦の屋根のおうち。
なんとも贅沢でアーティスティックな借景。
さらにその後ろには、丘。

寄り道の記念に、サン・ジャックの小高い丘を登る。
さすがに汗もかく。
自転車を降りて駆け上る人もいる。

頂上に着くと絶景に感嘆。
平たい屋根の家が他にもたくさんある。
トゥールーズのオレンジの屋根の町よりもずっと見渡せる。
その向こうにはさらに丘。
リュベロン地方には丘がそこらじゅうにころころ転がっている。
四方八方丘だらけだ。
ピレネーの険しい表情とは一転して、
穏やかに時間が流れる気がする。






期待していたサン・ジャック修道院は既に閉まっている。
ローマンでもゴチックでもなく、素朴なつくり。
教会建築とは一転した佇まい。
これまた穏やかな時間の流れを感じさせる。




丘をかけのぼった人が先に着いて水道で水浴びをしている。
汗なのか水なのか分からないがびしょびしょである。
その人にリュベロン地方のいいところを聞くことにする。

Gordes(ゴルド)という町が素敵だということで、
北東を目指すことにする。
人づてに聞いたところを目指すのも旅の醍醐味。
無欲にGordesへと向かう。




「カヴァイヨン」に興味のある方はこちら↓
http://www.cavaillon-luberon.com/cms/

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