5/24/2009

6歳児風ランデヴー-les adultes innocents-

甥が2年前に小学校1年生になる。

その時姉から面白い話を聞く。


「いろんな友達と約束をしてしまい、

 どこで誰となのかを忘れてしまうから

 なかなか遊べないんだ」という。

ああ、あり得る。6歳だものね。

可愛いね。なるほど。

その時そう思う。


でも大人がやったら、明らかに確信犯?!



多彩な国の人が集まる外国人クラスでは、

いろいろな人が約束をしては、

つぎつぎとドタキャンをしてゆく。

ドタキャンしたもん勝ち的にも見える。

でもなにか違う。

気持ちがいい程に、予定がなくなることもザラにある。

例えば、「〜の料理を教えて欲しい」と言っていた本人は、

当日その人の家に行けなくなる。

銀行に行かなければならないそうである。

しかし行けなくなったことを、帰る直前にその人に伝える。

たしか・・・昼もみなで食べていた。

その時はスペイン語同士でぺらぺらとしゃべっている。

なんとも不思議な現象。。。

料理を教える用意をしていた本人はかわいそうである。

きっと張り切ってまな板や包丁を並べていただろう。



私の周りにも、6歳児風な約束をする人はザラにいる。

約束の時間を3時間超えても来ない。

5分前にドタキャンをする。

ややルーズな私ですら、さすがに参る。

はぁ...。ふぅ...。


海外生活は、いろいろな人と約束をしてしまう癖がつく。

あらゆるところに誘いがあり、楽しみが待つ。

みな期待と共にここにいる。

だから優柔不断な人は要注意である。

イノセントなオトナは、あまり欲っされない!

「信頼関係」がスロウペースで成り立ちゆく外国人同士だからこそ、

それをやっては折角の友達をなくすことになる。




学校の後は疲れているので、

3時間前にした約束がなかったことになっても構わない。

相手は文化の異なる外国人だし。

みな気まま。


ただ、だたっ広い芝生にピクニックシートを敷き、

寝転がりながらいざこのまま一緒に勉強をしようという時。


突然ポツンと置いて行かれたのはさすがに悲しかった。

しかもイノセントに。

6歳児風に。去って行った。




ドタドタドタドタドタッキャンッ、である。


理由は忘れたが、「ごめんごめん」と優しい顔をして言う。

びっくりして言葉が出ない。

え?!宇宙人?!

と見まがう。

「ココではいつもそうだからゼンッゼンッ気にしない」と

さすがにとげのある言葉を返して意味もなく笑ってみる。

にこっ。と。

特定の人がいつもこう特定のことをする。

眉毛がピクっとする。

わたし、もしかしてすごく怒ってる?

怒っていた。

どうしてかって、

ピクニックシートがショッキングな程真っピンクで

芝生の緑とのコントラストがやたら目立つからだ。

それは余計に悲しくなる明るさである。

”ポツン”感が増してゆく。この色。



こうして、「夕陽が眩しいから泣く」、

という青春讃歌のことばの意味を、

30を超えて海外で初めて知ることになる。

なるほど、こういうことか。

悲しいのに、やたら明るい色に囲まれている。

そしてこの瞬間がやたらビビッドに浮き彫りにされるからこそ、

余計に虚しい。

こういうことか。

おお、青春よ!


こんなペースで、何故か甥っ子の住んでいた世界を

彷彿とさせる日常を送ることになっている。

6歳児は勝手が分からないからまだよい。そして可愛い。

しかしどう見ても大人なモノ同士よ。

もう可愛くもない。

pas du tout.

あちらこちらで大量に起こるイノセントな約束破り...。

言葉が初歩に戻ると、行動パターンも退化してゆくのだろうか。

oh! 恐るべき、外国人同士のコミュニケーションエラー!



追伸:いつもブログを楽しみにしてくれてありがとうございます。

温かいメールもありがとう。

さて、特に私を知る良き友たちへ... 

ごめんなさい。私は十分時間にルーズでした。

待ち合わせ場所のビルや街灯の色がやたら

ビビッドだった記憶のある人、本当に懺悔します!

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