5/29/2009

ある日-des jours-

最近日が長い。
22時半にならないと完璧に闇がやってこない。





学校はスパルタ教育で、高校生並みに学校にいる時間が長い。
へとへとになって帰り、ご飯をつくる。

私はタイ料理が好きだ。
その中核を成すのはコリアンダ(?)。
偶然大好きな香りにつられ、トゥールーズの市なかで立ち止まる。
おじさんとその子供から70セントで一束買う。
これがあれば、何でも美味しい。



そのまたある日、同年代の日本人の友人とレストランに行く。
このところ、ぐんと年下の学生に囲まれていたので、
レストランに行くのは久々だった。
おすすめのワインはこれ。
とってもフルーティできちんと辛い。



美味しいものを食べるという行為が今、
いちばん幸せを感じる瞬間である。
PAUに来てから。




そのまたある日、
友人とともにあれこれ試行錯誤しながらパスタを作る。
アスパラがねじこんであるイタリアンパスタをゆでる。
エビににんにくやしょうゆで下味をつけ、
ニンジンを細かく切り、
これまたコリアンダをまぶし、
炒める。
エビのゆで汁少々と、ゆであがったパスタをそこに
加えて炒め、
仕上げにチーズを4切れほど加えて溶かす。
これが隠し味♡

チーズとコリアンダの、
これまたエキゾチックな味の競演がたまらない。




その後、大学生のソワレに参加する。
彼らは今試験を終え、長いバカンスに突入する。
最近は、半袖に薄いカーディガンを羽織るだけでも
夜道を歩けるようになっている。(折角コートが届いたのに。。)
しかし山の天気はすぐに変わるので、いつまた降られるかはお楽しみ。

「bibliotiqueの前で待ち合わせ」というメッセージだったようで、
「きっと図書館で待っててくれて、そこから移動だね」
と、日本人の居酒屋的発想をして図書館前に行く。

すると、普通にそこで立ち飲みをしていた。
22時半。
新種のバルか何かである。


しかし、飲んでいるものはフランスワイン。
うーん。大学生とはいえ、やはり違いますな。
美味しいチーズもいろいろと教えてくれるが、飲みの席
(というか場)だったので全て忘れる。

日本大好きというフランス人が多い。
異に20代。
アニメと漫画のおかげである。
だから、みな漫画チックな日本語を覚えて話す。
その度に、声のトーンを下げてみてはどうか、と提案している。

パリで7月に開かれるアニメのexpozeに、このPAUから
わざわざコスプレをして行くという人もいる。
日本=漫画の世界は、もはや彼らの夢なのだ。

三島由紀夫が好きだという学生に会う。
とってもインテリジョンである。
私は彼の「D'accord(なるほどね)」が気に入った。
人に寛容でなんだか頭の良い感じがする響きだ。

大学生と話していると、あまり年齢が気にならない。
言葉のディテールが分からないからだろうか。
みな根はしっかりしている。
「思いやり」「寛容」とかは共通しているし、
もっとピュアで優しかったりもする。

違いは何かと言ったら、食の傾向だろうか。
食の傾向、すなわちお金の使い方だろうか。
もしお金が入ったら、彼らはきっと
コスプレのコスチュームや漫画を買うことを選ぶのだろう。
私なら、美味しいものを食べたい。

年をとるということは、舌がうるさくなることなのか。

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