5/14/2009

バスクへゆく。


週末、chinoiseのHangと早朝から旅に出る。


電車で1時間ちょっと、バイヨンはPauのお隣さんだ。

バイヨンには美味しいものがたくさんある。とか。

何気なく入ったクスクスのレストランも悪くない。


バスク地方はほぼスペインの文化で出来上がっているとも言われているが、、、

小4時間程の寄り道で終えた私にとっては、

Pauと同じく、日曜日になるとバスが1時間に一本しかなくて大変、

という印象が強い。

車で行けば違う印象が沸くはずだ。

バスの時間に困っていた私たちを、

バイヨン在住のフランス人が親切にも駅まで乗せてくれる。

「ここはいいよ。部屋が大きくていいし、

陽が長いから電気をほぼ使わない。

エクステリュで過ごす時間が長くて快適だ。」とバイヨンを絶賛する。

パリには30年いて、こちらに移住して12年経つという。


日射しがぐんと強くなるバイヨンやビアリッツでは、

やたらglace!(アイス)が恋しくなる。



ビアリッツのglaceは暑すぎてすぐに溶けてしまい、

太陽が早く食べろと急かすイメージが強い。

だからあまり味わえない。

でも、バイヨンのあるcafeで食べたショコラは格別。

フィレンツェで6ユーロもした破格のドルチェよりも美味しい。

濃厚でコクがあって驚き!である。

帰ってガイドブックを見てみると、

「バスクはショコラが美味しいことで有名!是非味わってみて!」

と書いてあるではないか。

知らずに食べておいて良かった、と家でちょっと得した気分になる。


バスクといえば、「ウエッジソール」という人気のサンダルがある。

数年前から日本でも流行っている。

これは、バスク地方で女性がよく履いていたものだと、

昔服飾辞書で読んだことがある。

これもここの文化のひとつ。




ポーにも、スペイン兵に捧げる割と大きなstatusがあるが、

バイヨンにも大きな慰霊place があった。

これは、スペイン国境に近いフランス南西部の共通文化。

その後ろには、必ず大きなゴシック様式の教会が青空に突き刺さってそびえ立つ。

2つの戦争で、スペインとフランス、そしてポルトガルは、

運命を共にしていた時期があった。

ここら辺では、どの国の兵士たちにも、栄光と慰みの言葉が刻まれている。

これもひとつの誇り高き文化.




フランスからスペインへ下る程、「村」感がじわりじわりとにじみ出て、

アコーディオンの奏でが聞こえる気がするのは何故だろう。

太陽の光が、よりサンサンと降り注ぐにも関わらず、

哀愁漂う奏でが町中でユラユラと踊り出す。

スペインのグラナダに行った時も、

ラテン人たちの「陽気」「活気」に

そのユラユラが混ざり合い、独特の「哀愁感」が漂っていた。


今回バイヨンで感じた哀愁は・・・

道端で「立ちション」を平気でしてしまうメンズ集団の哀愁?

犬を連れてお金をくれとコップを差し出す哀愁。

あまり客の入らないお店が軒を並べる哀愁。

しかし不思議と、生活苦の切実さを、

すっきりと真っ青な空とどぎつい太陽の日射しが吹き飛ばす。

 

バスク地方。

ホームステイなどをすると、哀愁よりも、

美味しい家庭料理の印象が濃厚にわいてくるのかも知れない。

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